2016年12月22日木曜日

レバリ(Reveille)


レバリはドミノW6を使った2人用のトリックテイキングゲームです。
W6・28枚を使います。
このゲームは42とジャーマンホイストを足して2で割ったようなゲームです。
ゲームの目的は、前半戦で手札を整え、後半戦で得点を獲得します。
このゲームの説明の前に、ドミノのトリックテイキングゲームについて、簡単に説明します。

ドミノのスートと牌の強さ

ドミノ牌には本来スートを識別するマークがありません。そこでドミノでトリックテイキングゲームをするときは、2つの目のうち片方をスート、もう片方をランクにします。
例えば[5-3]の牌では、
  • [3]がスートの時はランクが[5]
  • [5]がスートの時はランクが[3]
になります。
スートの決まりかたは後述します。
各スートで一番強い牌はダブル牌になります。
切り札
このゲームでは切り札が存在します。
切り札になった目は、強制的にその目がスートになります。
例えば切り札が[4]の場合、[4-0]、[4-1]、[4-2]、[4-3]、[4-5]、[4-6]、[4-4]は全て[4]のスートに属します。
さらにリードプレイヤーが「1」のスートとして[1-3]を出し、[1-0]、[1-4]を持っていたとします。
この時、[1-4]は切り札[4]扱いになるため、[1-0]を出さなくてはなりません。

点数

このゲームでは後半戦のみ得点が獲得できます
前半戦では点数は全くつきませんので、気をつけてください。
トリック中、目の合計が「5」になる牌、[0-5]、[1-4]、[2-3]を取ると、1枚につき各5点獲得できます。
合計で15点になります。
トリック中、目の合計が「10」になる牌、[4-6]、[5-5]を取ると、1枚につき各10点獲得できます。
合計で20点になります。
1トリックにつき1点つきます。合計で7点になります。
得点の合計は全部で42点になります。
もし前半で得点になる牌を取った場合は、表向きにして脇に置くことをお勧めします。


ディール

最初のディラーはじゃんけんなど適当な方法で決めます。以降は1ゲームごとに交代します。
シャッフルした後、各プレイヤーに裏向きに7枚ずつ配ります。
残った牌は裏向きのまま「山札」として、場に置きます。
ディラーは山札のうち、1枚を表向きにします。
ディラーでないプレイヤーが最初のリードプレイヤーになります。
ゲームは前半戦と後半戦に分かれます。

前半戦

前半は後半戦に向けて、うまく手札を整えるのが目的です。
前半戦では得点は全く入りません。
前半戦はメイフォローのトリックテイキングゲームになります。
切り札はありません。
リードプレイヤーが出したスートをフォローする必要はありません。
リードプレイヤーはどの牌でも出すことができますが、大きい目の方がスートになります。
例えばリードの時に[2-4]の牌を出した場合は、[4]がスートになります。
フォローする必要はありませんが、フォローしないと勝つことはできません。
フォローした場合は、より強い牌を出したプレイヤーがトリックを取ります。
出した牌は、1ゲームが終わるまで使いませんので、裏向きにして脇に寄せておきます。
このゲームに慣れるまでは、得点になる牌を取った場合は、表向きにして脇に置くことをお勧めします。
トリックを取ったプレイヤーは、表向きになっている牌を手札に加えます
負けたプレイヤーは、裏向きの牌を相手に見せず手札に加えます(自分だけ見ます)。
その後、ディラーは山札のうち1枚を表向きします。
トリックに勝ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
山札が全てなくなったら前半戦終了です。

後半戦

後半戦をプレイする前にビッドをします。
前半戦で最後に勝ったプレイヤーが最初にビッドするか、パスをします。
ビッドは最低4です。
最高ビッドは通常は42です。
もし前半戦で得点になる牌が出た場合は、その牌の目の合計を差し引いた値が最高ビッドになります。
例えば前半戦で[1-4]、[4-6]が出された場合は、42-15(5+10)=27が最高ビッドになります。
もう一方のプレイヤーがビッドする場合、直前のプレイヤーがビッドした値より高い数を宣言します。
どちらかがパスをするか、最高ビッドをすればビッドは終了します。
より高いビッドをしたプレイヤーが「デックレアラー」になります。
デクレアラーは切り札を決めることができます。
切り札は「0」~「6」の目のいずれか1つを宣言するか、または切り札なしを宣言することもできます。
また最高ビッドを宣言した時のみ「ネロ」を宣言できます。
「ネロ」は1トリックもとらない宣言になります。
「ネロ」を宣言した場合は、切り札はありません。
デクレアラーが最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーはどの牌でも出すことができますが、大きい目の方がスートになります。
後半戦はマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
リードプレイヤーが出した目の牌を持っていれば、必ずその牌を出さなくてはなりません。
ない場合に限り、好きな牌を出すことができます。
トリックに勝ったプレイヤーは、出ている牌を自分の脇に置きます。
トリックに勝ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
7トリック終了後、1ゲーム終了です。


得点

デクレアラーがビッド以上の点数を取っていれば、デクレアラーが1点獲得します。
デクレアラーがビッドより少ない点数の場合は、相手が1点獲得します。
どちらかのプレイヤーが7点獲得したら、そのプレイヤーの勝利です。

2016年12月12日月曜日

フィネス(Finesse)

64枚の奇跡
フィネスは、マイルス・エドワード・アレン(Miles Edward Allen)氏が考案したトリックテイキングゲームです。
4人用でペア戦になります。
通常のトランプ52枚に、各スートのK,Q,Jを加えます。全部で64枚になります
つまり各スートのK,Q,Jは2枚ずつあります。
ゲームの目的は、できるだけ10トリックを取ること、そしてラストトリックを取ることです。
このゲームは時計回りで進行します。
カードの強さは:A>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
です。

ディール

じゃんけんなど適当な方法でディラーを決めます。以降は時計回りに持ち回りです。
ディラーは64枚全てをよくシャッフルした後、12枚を裏向きのまま脇におきます。
残った52枚を均等に裏向きのまま配りきります。各プレイヤーの手札は13枚になります。
その後、脇に置いた残りの12枚を表向きにして、各プレイヤーの手前に3枚ずつ並ぶように配ります。
各プレイヤーに表向き置かれた3枚のカードを「テーブルカード」と言います。


プレイ

ディーラーの左隣が最初のリードプレイヤーになります。
リードプレイヤーはプレイの選択が2つあります。
  • 自分の手札から1枚プレイする
  • パートナーのテーブルカードを1枚使う
自分の手札からプレイした場合は、通常のプレイと変わりません。
パートナーのテーブルカードを1枚使った場合は、パートナーは手札を出すことはできません
またパートナーがリードしたことになります
パートナーが出したスートをフォローしなければなりません。
元々リードするプレイヤーは手札から1枚プレイします。
切り札
またリードプレイヤーが最初に出したカードのスートが切り札になります。
パートナーのテーブルカードから出した場合は、そのカードのスートが切り札になります。
もし出したカードがAだった場合は、ノートランプにすることもできます。

ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
つまりリードで出されたスートがある場合は、必ずそのスートを出します。
ない場合に限り、何を出してもかまいません。
リードで出されたスートのうち、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
切り札が出ていたら、切り札の中で一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
もし同じスートでもっとも強いカードが2枚出ている場合は、先出し勝ちになります
このゲームでは同じスートのK,Q,Jが2枚ずつあるため、たびたびこの状況が起こります。
取ったトリック数がわかるように、取ったカードは、縦横交互に並べておくと良いでしょう。

テーブルカードの補充
1トリック終了後、もしテーブルカードを使われていた場合は、その目の前のプレイヤーが手札から1枚テーブルカードを表向きに補充します。
補充するカードは何でもかまいません。


13トリック終了したら1ゲーム終了です。
残ったテーブルカードは得点計算が終わるまでそのままにします。


得点

下記表に応じて得点を獲得します。6トリック以下は0点です。
ラストトリックを取ると4点獲得します。
また残ったテーブルカードに切り札がある場合は、1枚につき-3点です。
ノートランプの場合はテーブルカードに残った絵札(K,Q,J)1枚につき-3点です。
この失点で得点が0点以下になった場合は、0点になります。

ゲーム終了

合計点が42点以上で、相手チームとの得点差が5点以上であれば、ゲーム終了となります。
42点以上獲得したチームの勝ちになります。
得点差が5点未満の場合は、得点差が5点差以上になるまでゲームを続けます。
もしどちらかのチームが60点以上に達したら、そのチームの勝利になります。


初めてこのゲームを遊んだとき、そのあまりの面白さに驚きました。
カード数が多いため、トリックテイキングゲームをある程度遊んだゲームのある人向けかもしれません。
同じ柄のトランプが2組必要になりますが、個人的には専用デッキを作っても価値のあるゲームだと思います。
※『フィネス(Finesse™)』のルールは現在、アレン氏の公開していたページがweb.archive.orgに残されています。また、pagatのリストからはそこへとリンクが貼られています。
タイトルに商標登録(トレードマーク)を表すTMが添えられておりますが、他に公開されたり出版された形跡はなく、またアレン氏は残されたご自身のページで「ルールのコピー、配布に関して著作権者(アレン氏)はこれを認め、権利の行使を留保する」旨を2000年6月付で宣言しています。

参考文献・参考URL
じゃんごの「誰かこのゲームやってくれ!」
・キリンのトランプ本 

2016年12月11日日曜日

フートプッシ(Huutopussi)

結婚するって本当ですか

フートプッシはフィンランド南方でプレイされている、トリックテイキングゲームです。
4人用でペア戦になります。
通常のトランプから各スートの2~5を抜いた、36枚を使います。
ゲームの目的は500点以上先取です。
プレイ進行は時計回りになります。
最初のディラーをじゃんけんなど適当に決めます。以降は時計回りに持ち回りになります。
カードの強さは:A>K>Q>J>10>9>8>7>6
です。


得点

このゲームではカードの得点と「マリッジ」をすることで、点数を獲得できます。
またラストトリックを取ると20点獲得します
カードの得点
トリックで以下のカードを取ると得点になります。合計で140点です。

マリッジの得点
マリッジを宣言することで、下記の得点が入ります。全部280点です。
得点の合計は440点になります。


ディール

各プレイヤーの手札が9枚になるように配ります。
もし配られた手札に「6」が3枚以上、またはJより強いカードが1枚もない場合は、配り直しを求めることができます。

ビッド

ディラーの左隣から時計回りにビッドするか、パスをします。
ビッドする場合は、自分とパートナーで取れるであろう点数をビッドします。
一番最初にビッドするプレイヤーは必ずビッドします。ビッドは最低50以上です。
以降ビッドする場合は直前のビッドより高い点数をビッドするかパスをします。
ビッドする場合は5点刻みで上乗せした点数を宣言します。
パスをした場合は、以降ビッドすることはできません。
1人以外全員パスするか、いずれか1人のプレイヤーが440点をビッドするまで続けます。
ビッドで1人残ったプレイヤーをデクレアラーとします。

カードの交換

デクレアラーのパートナーは、手札から3枚デクレアラーにカードを裏向きにして渡します。
デクレアラーは渡されたカードを手札に加えた後、パートナーに3枚裏向きに渡します。
渡すカードは、パートナーに渡されたカードをそのまま返してもかまいません。
カードの交換後、再びビッドした点数を上げることができます。


プレイ

デクレアラーが最初のリードプレイヤーです。
「マリッジ」があるまでは切り札はありません。
マストフォローのトリックテイキングゲームですが、少しだけルールが異なります。
リードされたスートがあれば、必ずそのスートを出します
さらに場に出ているカードより強いカードを持っている場合は、そのカードを出します
もし複数枚強いカードがある場合は、どれを出してもかまいません。
最も強いカードを出す必要はありません。
リードされたスートがない場合、切り札があれば必ず切り札を出します
切り札がない場合は、何を出してもかまいません。

マリッジ

ードプレイヤーがそのトリックで勝った場合、「マリッジ」を宣言することができます
リードプレイヤー以外は2連勝しないと「マリッジ」を宣言することはできません
つまりそのトリックで勝ってリードプレイヤーになり、リードプレイヤーとなった後にトリックを取る必要があります。
マリッジを宣言すると、宣言したスートの点数が入るとともに、そのスートが切り札になります
例えば♣KQで「マリッジ」を宣言した場合、60点が入る上に♣が切り札になります。
マリッジは下記の3つのうち、いずれか1つを宣言することができます。
ただし、一度下位(大きい番号)のマリッジを宣言してしまうと、それより上位(小さい番号)を宣言することはできません。
  1. 自分の手札から出してマリッジをする。
  2. パートナーにマリッジできるかを聞く。パートナーはマリッジできれば、マリッジをする。できない場合は、パートナーはその旨を答える。その場合は、マリッジは成立しない。
  3. 自分の手札KまたはQの1枚しかないスートに対して、パートナーにそのスートのマリッジがあるか確認する。ある場合はパートナーは対象のカードを見せる。ない場合は、その旨を答える。その場合は、マリッジは成立しない。
マリッジをすると切り札がそのスートになってしまいますが、かなり得点が稼げます。
マリッジは出来るだけした方が良いでしょう。

得点

9トリック終了後、セクレアラーチームがビッド以上の点数を取れているかを確認します。
デクレアラーチームが最終的にビッドした点数以上を取っていれば、
最終的にビッドした点数を獲得します。相手チームは0点です。
もしビッドした点数より低ければ、最初にビッドした点数分失点になります。
その場合相手チームは、取った点数分獲得します。


ゲーム終了

どちらかのチームが500点以上取ったら、そのチームの勝利です。


ペア同士でカード交換したり、マリッジの要素があり、他のトリックテイキングゲームとは違う楽しみ方ができるゲームです。
ちょっと毛色の違うトリックテイキングゲームが遊びたいときにはお勧めです。

参考URL
PAGAT.COM

2016年12月10日土曜日

ブラジリアン・トルッコ(Brazilian Truco)

ブラジリアン・トルッコは、ブラジルでよくプレイされている、トルッコのバリエーションゲームです。
このゲームトリックテイキングゲームですが、ギャンブル要素がとても強いゲームです。
なにせこのゲームでは各プレイヤーの手札はたった3枚なのですから・・・。

プレイ人数は4人でペア戦になります。通常のトランプから各スートの8,9,10を抜いた40枚を使います
このゲームは反時計回りで進行します。
ペア決めは適当な方法で決めます。
最初のディラーもじゃんけんなど適当な方法で決めます。以降は反時計回りに持ち回りです。
ゲームの目的は12点を獲得することです。

このゲームでは「マニリャッシュ」という特別に強いカードが4枚あります。
「マニリャッシュ」での強さの順は♣4>♥7>♠A>♦7です。

それ以外のカードの強さは:3>2>A>K>J>Q>7>6>5>4
です。
「マニリャッシュ」を除き、このゲームはランクのみで勝負します。スートは関係ありません

ディール

各プレイヤーの手札は3枚です。
このゲームでは必ずリフルシャッフルでなければなりません。
さらにカードの配り方は変わっています。
シャッフル後、ディラーの左隣にカットしてもらいます。
カットするプレイヤーは、必ずカードを2つの山に分けます。
さらにカットするプレイヤーは、山札の上から配るか、または下から配るかどちらか1つを選びます。
上から選んだ場合は、ディラーはカットした山の上から順番に配ります。
下からを選んだ場合は、ディラーはカットした下側の一番下から上に配ります。
ディーラーは右隣にまず3枚裏向きに配ります。
プレイヤーは、配られた3枚を見た後、以下の3つのうち1つを選択します。

  1. 配られた3枚全てを自分の手札にする。
  2. 配られた3枚全てを裏向きにしてパートナーに渡す。
  3. 配られた3枚を全て表向きにして、捨て札にする。
上記2と3を選択した場合は、ディラーは再度2枚を裏向きにして右隣のプレイヤーに配ります。
以降次の制約を受けます。

  • 既にパートナーに渡していた場合は、それ以上カードを渡すことは出来ない。
  • 4回目に配られた場合は、必ずそのカードを自分の手札にする。
つまり3回目まではカードを捨てたり、パートナーに渡すことができます。

プレイ

ディーラーの右隣が最初のリードプレイヤーです。
トリックテイキングゲームですが、フォローの義務はありません。
またスートに関係なくランクのみで勝負が決まります
「マリアッシュ」の4枚が強く、次に3が続きます。
勝ったプレイヤーが次のリードプレイヤーになります。
プレイヤーは表向きにカードを場に出す代わりに、裏向きにカードを出すことも出来ます。
裏向きに出した場合、必ず負けます。
負けることが確定しているときは、せめて相手に何を出したかわからなくするためなのかもしれません。
1つのトリックで最も強いカードが2枚以上あった場合は引き分けになります。
ただし同じチーム同士がそのカードを出した場合は、そのチームの勝ちになります。
最初に最も強いカードを出したプレイヤーがリードプレイヤーになります。

勝敗の決定


1ゲーム終了後、勝敗を次のように決めます。

  • 引き分けがなかった場合、2トリック勝ったチーム
  • 引き分けが2回までの場合は、最初にトリックに勝ったチーム
  • 3回とも引き分けだった場合は、引き分けになります。

トルッコ

「トルッコ」を宣言することで、通常の勝ち点1点を3点にすることができます。
また「トルッコ」を宣言することで、宣言したプレイの勝敗のみで決めます
それ以前の勝敗は無視します。
自分の手番でプレイする前に、「トルッコ」を宣言することが出来ます。
1ゲーム終わるまでは「トルッコ」宣言後、再度「トルッコ」を宣言することはできません。
「トルッコ」を宣言されたチームは、チーム同士話し合ってもかまいません。
話し合いの結果、トルッコを宣言されたチームは以下の宣言を行います。
この宣言はチームのうちどちらのプレイヤーが行ってもかまいません。
  • 降参する:そのチームの負け。相手チームが得るのは宣言前の点数
  • 承認:トルッコを受け入れる
  • レトルッコ:点数をさらに3点上げる(前の点数よりさらに3点あがる)。
レトルッコの宣言に対しては、相手チームは上記の3つの選択を行います。
このときも相談してもかまいません。
また宣言はチームのどちらのプレイヤーを行ってもかまいません。
「レトルッコ」の後、さらに「レトルッコ」を相手チームが宣言することもできます。
最大12点まで「レトルッコ」で上げることができます。
「トルッコ」、「レトルッコ」の時のトリックのプレイが引き分けだった時は、
次のように勝敗を決めます。

  1. 引き分けになった最も強いカードが、「トルッコ」の宣言前に出されていた場合、最初に「トルッコ」宣言したチームの負け。
  2. 1以外で次のトリックをプレイするカードが残っていた場合が、もう1トリック行う。それが引き分けの場合は、引き分けになる。
また同じチームで話し合いしてもかまいませんが、手札の内容まで話すとことはできません。
ただし事前に身振り手振りなどのサインを決めて、それで情報を伝えることはできます。

特別ルール

どちらかのチームが11点になった場合、次の特別ルールになります。

  • ディラーの右隣のプレイヤーは、配られたカードを手札にしなくてはならない。
  • 11点のチームは、手札を交換し見せ合った後、相手に戻すことができます。これにより点数が3点になります。トルッコを宣言することはできません。
両チームとも11点になった場合、配られたカードを裏向きのままプレイします。
カードを見ることはできません。また必ず上のカードから順にプレイします。

かなりギャンブル要素の高いゲームです。
果たしてこれがトリックテイキングゲームなのかどうか、意見が分かれるかもしれません。
ただこのゲーム「トルッコ」などの駆け引きが楽しめるゲームです。
良い手札が来たときは、顔に出てしまう私には不向きなゲームでしたが、楽しめました。
「トルッコ」や他のバリエーションも機会があれば遊んでみたいです。


参考URL
PAGAT,COM

2016年12月5日月曜日

ドラフトレディ

ドラフトレディは、ブラックレディの創作バリエーションゲームです。


このゲームの進行は時計回りです
じゃんけんなど適当な方法で最初のディラーを決めます。
ディーラーは時計回りに持ち回りとなります。
よくシャッフルして5人の場合は手札が10枚6人の場合は手札が8枚になるよう配ります。
残ったカードは裏向きのままにします。残ったカードはテーブルの脇に置きます。
手札を見た上で、交換を行います。
交換は手札に残したい1枚を脇に置き、それ以外を右隣に裏向きにして渡します。
これを各自の手札が5人の場合は10枚、6人の場合は8枚になるまで繰り返します。
つまり手札をドラフトしていくのです。


ディーラーの左隣が最初のリードプレイヤーです。
ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
つまりリードで出されたスートがある場合は、必ずそのスートを出します。
ない場合に限り、何を出してもかまいません。
リードで出されたスートのうち、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
トリックで取ったカードのうち、または♠Qがあれば、表向きにして自分の脇に置きます
それ以外は裏向きで捨てカードにします。
最後のトリックを取ったプレイヤーは、トリックで取ったカードに加え、配り残りのカードも全て取ります。その中にまたは♠Qがあれば、自分の脇に置きます。
手札がなくなったら1ゲーム終了です。
とったは1枚につき-1点、♠Qは-13点になります
失点になるカード全て取ったとしても失点は消えません。
ゲーム終了は特に決まっていません。
プレイ人数分ゲームをするのが適当と思われます。


ブラックレディでは手札によってどうにもならないこともあります。
このバリエーションゲームだとドラフトしていくことで、ある程度作戦が立てやすくなります。
終盤の残りのカードは思いっきり濃縮されたカードしか残らないのですが。
これはこれで面白いトリックテイキングゲームだと思います。

余談ですが、オペラにも「スペードの女王」という劇があります。
話としては、ある工兵士官がカルタの賭で大もうけした伯爵夫人に、
賭の勝ち方を教えるよう強要します。
しかし伯爵夫人は強要中、ショックのあまりに亡くなってしまうのです。
工兵士官は、賭の勝ち方もわからないまま、賭けに参加します。
ところが工兵士官は勝ちを連続し、ここ一番の大勝負で精神に異常をきたす。
工兵士官はそれ以降、
「三トロイカ」「七セミョルカ」「一トウズ」、「三トロイカ」「七セミョルカ」「女王ダーマ」
しかつぶやかなかった。
というなんとも奇妙なストーリーです。


参考URL
ブラックレディ

2016年12月4日日曜日

ブラックレディ(Black Lady)

黒き女王の呪い


ブラックレディはハーツ系のトリックティキングの1つです。
失点制なのですが、今でも長く愛されているゲームです。
プレイ人数は2~7人まで遊べますが、5,6人がベストと思われます。
通常のトランプ52枚を使います。
カードの強さはA>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
です。
切り札はありません。
また下記表のカードを取ると失点になります。
ブラックレディには色々なバリエーションがあります。
ここでは私がよく遊ぶ「なかよし村バージョン」を紹介したいと思います。
このゲームの進行は時計回りです
じゃんけんなど適当な方法で最初のディラーを決めます。
ディーラーは時計回りに持ち回りとなります。
よくシャッフルして5人の場合は手札が10枚6人の場合は手札が8枚になるよう配ります。
残ったカードのうち半分を表向き、残り半分を裏向きのままにします。
5人の場合は2枚のうち1枚を表向きにします。
6人の場合は4枚のうち2枚を表向きにします。
もし奇数枚数が余った場合は、商の数だけ表向きにします。例えば3枚の場合は1枚です。
残ったカードはテーブルの脇に置きます。
手札を見た上で、交換を行います。
最初に2枚を右隣に裏向きにして渡します
左隣から渡ってきた2枚を手札に加えた後、1枚を右隣に裏向きにして渡します。



ディーラーの左隣が最初のリードプレイヤーです。
ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
つまりリードで出されたスートがある場合は、必ずそのスートを出します。
ない場合に限り、何を出してもかまいません。
リードで出されたスートのうち、一番強いカードを出したプレイヤーがトリックをとります。
トリックで取ったカードのうち、または♠Qがあれば、表向きにして自分の脇に置きます
それ以外は裏向きで捨てカードにします。
最後のトリックを取ったプレイヤーは、トリックで取ったカードに加え、り残りのカードも全て取ります。その中にまたは♠Qがあれば、自分の脇に置きます。
手札がなくなったら1ゲーム終了です。
とったは1枚につき-1点、♠Qは-13点になります
失点になるカード全て取ったとしても失点は消えません。
ゲーム終了は特に決まっていません。
プレイ人数分ゲームをするのが適当と思われます。

失点のゲームですが、手軽に始められさくっと終わります。
何かのゲームの合間に遊ぶには良いゲームだと思います。


そういえば横溝正史に「スペードの女王」という作品がありました。
機会があれば、読んでみようと思います。


参考文献、参考URL
・トランプ大全 赤桐裕二著 スモール出版

2016年12月3日土曜日

ゴニンカン

傍観者は密かに微笑む


ゴニンカンは、青森県五所が原でよく遊ばれている、トリックテイキングゲームです。

通常は5人でプレイしますが、五所が原で行われる、世界選手権では6人でプレイします。
5人でも6人でも「配り役」の有無を除いてルールに変更はありません。
ここでは6人でプレイすることを前提に説明します。
ゲームの概要は、目的を達成するナポレオンチームと、それを阻止する連合軍チームに分かれます。
目的が達成できれば、ナポレオンチーム側に得点、阻止できれば連合軍チームが得点を獲得します。
目的は16枚ある各スートの絵札(A,K,Q,J)のうち9枚以上(または8枚以上)取ることです。



通常のトランプ52枚から、まずハート、ダイヤ、クラブの2を除外します(つまりスペード以外のスートは2を除外します)
その後ジョーカー1枚を加えます全部で50枚になります
カードの強さはA>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
です。
ジョーカーは最強になります(常に勝ちます)。
このゲームでは切り札があります。切り札は♣⇒の順でラウンドごとに変わります
ただし最終ラウンドのみが切り札になります。
1ラウンドにおいて最大3戦行うこともありますが、その時には切り札は変わりません。
このゲームは反時計回りに進行します。


配り役の決定

ゲームを開始する前に最初の配り役を決めます。以降は反時計回りに持ち回りになります。
正式にはカードを引いて、一番小さいカードを引いたプレイヤーが最初の配り役になります。
個人的にはじゃんけんなど適当な方法で最初の配り役を決めてかまわないと思います。
配り役はゲームに参加することはできません。
配り役は、カードをシャッフルして配ったり、プレイ中に不要になったカードを回収したり、得点計算を記録したりします。
また配り役はナポレオンチームに属します
配り役は、配り役を除く各プレイヤーに1枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は10枚になります。
※5人プレイの時は、配り役を決めません。5人全員がプレイに参加します。

パートナーの決定


各プレイヤーは手札にジョーカーか切り札のAのどちらかがあれば、挙手をします。
挙手のみでジョーカー、Aのうちどちらを持っているかまで言う必要はありません
挙手をした2名がペアになり、向かい合わせになるように座ります。
もし1人のプレイヤーがジョーカーと切り札のA両方持っていた場合は、
そのプレイヤーから右から2番目(配り役はスキップします)のプレイヤーとペアを組みます。
ジョーカーと切り札を両方持っているプレイヤー(仮親とします)は、その2枚を場に出します。

パートナーは全てのカードを裏向きにして場に出します。
連合軍チームのプレイヤーのうち、1人がパートナーのカード1枚と、
2枚(うち1枚が切り札A、他の1枚がジョーカー)のうち1枚と交換します。
交換が終わったら、2枚を仮親の手札に加えます。
パートナー伏せた場に10枚のカードを手札にします。


プレイの進行

前述の通りナポレオンチームと連合軍チームに分かれてゲームを行います。
1ゲームに当たり最大3戦行います。
1戦目でナポレオンチームが目的を達成すれば2戦目、
2戦目でナポレオンチームが目的を達成すれば3戦目を行います。
ナポレオンチームが負ければ、次のラウンドになります。
最初のリードは、ナポレオン側です。
反時計回りで配り役に近いナポレオンチームの1人が「行く!」か「来い!」を宣言します。
「行く!」と宣言すれば、自分が最初のリードを行います。
「来い!」と宣言すると、パートナーが最初のリードを行います。
最初のリード及び、最後のリードでジョーカーを出すことはできません
ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
リードされたスートがあれば、必ずそのスートを出します
リードされたスートがない場合は、切り札でも他のスートでも何を出してもかまいません
ジョーカーは最初のリード及び最後のリード以外であれば、いつ出してもかまいません。
リードでジョーカーを出すときは必ずフォローするスートを指定します
ジョーカーが出ている場合は、ジョーカーを出したプレイヤーがトリックを取ります。
ジョーカーが出ていない場合は、切り札のうち一番強いランクのカードを出したプレイヤーが勝ちます。
ジョーカーも切り札も出ていない場合は、リードされたスートのうち、一番強いランクのカードを出したプレイヤーが勝ちます。
トリックで取ったカードのうち絵札(A,K,Q,J)があれば、全て表向きにして自分の脇に置きます。
それ以外のカードは捨てカードになります。捨てカードは配り役が回収します。
10トリック終了後、ナポレオンチームが絵札を9枚以上獲得しているかを確認します。
絵札を9枚以上取っていれば、2戦目になります。
2戦目,3戦目
配り役は1戦目と同じプレイヤーが行います。
ナポレオンチーム、連合チームは1戦目と同じチームになります。
1戦目で切り札のAを持っていたプレイヤーがパートナーに2枚カードを渡します。
渡し方はまず1枚渡して、そのあともう1枚渡します。
パートナーは渡されたカードを手札に加えた後、Aを持っていたプレイヤーに2枚カードを渡します。
カードを渡した後、Aを持っていなかったプレイヤーは切り札を宣言します。
また2戦目、3戦目の場合、「十六」、「逆十六」の宣言が出来ます。
「十六」。「逆十六」については後述します。
2戦目の時は、ナポレオンチームは絵札8枚以上獲得することが目的になります。
2戦目で目的を達成すれば3戦目になります。
3戦目の時は、ナポレオンチームは絵札9枚以上獲得することが目的になります。
ナポレオンチームが目的を達成できなかった場合、または3戦目まで終わった場合。
次のラウンドになります。


得点の計算

得点計算は第3戦まで終わるか、ナポレオンチームが失敗した時に行います。
1戦目、2戦目ともに1点ずつ獲得します。
3戦目でナポレオンチームが勝つとボーナス点1点が加点され、計2点になります。


スコンク勝ち、逆スコンク勝ち
ナポレオンチームが連合軍チームに1枚も絵札を取られずに、目的枚数を達成するとスコンク勝ちになります。
スコンク勝ちになると得点にさらに1点追加されます。連合軍チームはさらに-1点になります。
逆に連合軍チームがナポレオンチームに1枚も絵札を取られずに、
目的達成阻止に成功すると、逆スコンク勝ちになります。
この場合は連合軍チームに得点にさらに1点追加されます。ナポレオンチームはさらに-1点になります。
十六(ジュウロク)、逆十六
2戦目、3戦目にナポレオンチームが宣言することができます。
宣言するには連合軍チームに絵札を1枚も取られず目的を達成してなくてはなりません。
この宣言は16枚全ての絵札を取ると成功になります。
宣言し成功すると、得点にさらに8点追加されます。
宣言して失敗すると-16点になります。
逆に連合軍チームがナポレオンチームに1枚も絵札を取られずに、
目的達成阻止に成功していれば、「逆十六」宣言をすることができます。
この宣言は16枚全ての絵札を取ると成功になります。
宣言し成功すると、得点にさらに16点追加されます。
宣言して失敗すると-32点になります。

ゲームの終了

ゲーム終了は決められていません。
10ラウンドが適当と思われます。

このゲームでは配り役まで得失点するとゆう変わったゲームです。
また2,3戦目では必ずしもナポレオンチームの手札が良いとは限りません。
運の要素が強くなりますが、なかなか面白いゲームです。
ゲームに参加しない「配り役」こそが一番一喜一憂するゲームだと思います。

2016年12月1日木曜日

第6回きりんdeれじぇんど会

2016年11月23日、イエローサブマリンRPGショップで開催しました。
9名の方に参加頂きました。
遊んだゲームは以下の通りです。
・ブーレイ
・ハムレット
・絵取り
・クリベッジ
・ブラックレディ
・42
・チキンフット
・ドラフトレディ
・ごいた
・パリティ
・ぶたのしっぽ、
・アイスバーグ
・スコポーネ
・打天九、
・めくり札
・ポートランド