2016年12月3日土曜日

ゴニンカン

傍観者は密かに微笑む


ゴニンカンは、青森県五所が原でよく遊ばれている、トリックテイキングゲームです。

通常は5人でプレイしますが、五所が原で行われる、世界選手権では6人でプレイします。
5人でも6人でも「配り役」の有無を除いてルールに変更はありません。
ここでは6人でプレイすることを前提に説明します。
ゲームの概要は、目的を達成するナポレオンチームと、それを阻止する連合軍チームに分かれます。
目的が達成できれば、ナポレオンチーム側に得点、阻止できれば連合軍チームが得点を獲得します。
目的は16枚ある各スートの絵札(A,K,Q,J)のうち9枚以上(または8枚以上)取ることです。



通常のトランプ52枚から、まずハート、ダイヤ、クラブの2を除外します(つまりスペード以外のスートは2を除外します)
その後ジョーカー1枚を加えます全部で50枚になります
カードの強さはA>K>Q>J>10>9>8>7>6>5>4>3>2
です。
ジョーカーは最強になります(常に勝ちます)。
このゲームでは切り札があります。切り札は♣⇒の順でラウンドごとに変わります
ただし最終ラウンドのみが切り札になります。
1ラウンドにおいて最大3戦行うこともありますが、その時には切り札は変わりません。
このゲームは反時計回りに進行します。


配り役の決定

ゲームを開始する前に最初の配り役を決めます。以降は反時計回りに持ち回りになります。
正式にはカードを引いて、一番小さいカードを引いたプレイヤーが最初の配り役になります。
個人的にはじゃんけんなど適当な方法で最初の配り役を決めてかまわないと思います。
配り役はゲームに参加することはできません。
配り役は、カードをシャッフルして配ったり、プレイ中に不要になったカードを回収したり、得点計算を記録したりします。
また配り役はナポレオンチームに属します
配り役は、配り役を除く各プレイヤーに1枚ずつ配ります。
各プレイヤーの手札は10枚になります。
※5人プレイの時は、配り役を決めません。5人全員がプレイに参加します。

パートナーの決定


各プレイヤーは手札にジョーカーか切り札のAのどちらかがあれば、挙手をします。
挙手のみでジョーカー、Aのうちどちらを持っているかまで言う必要はありません
挙手をした2名がペアになり、向かい合わせになるように座ります。
もし1人のプレイヤーがジョーカーと切り札のA両方持っていた場合は、
そのプレイヤーから右から2番目(配り役はスキップします)のプレイヤーとペアを組みます。
ジョーカーと切り札を両方持っているプレイヤー(仮親とします)は、その2枚を場に出します。

パートナーは全てのカードを裏向きにして場に出します。
連合軍チームのプレイヤーのうち、1人がパートナーのカード1枚と、
2枚(うち1枚が切り札A、他の1枚がジョーカー)のうち1枚と交換します。
交換が終わったら、2枚を仮親の手札に加えます。
パートナー伏せた場に10枚のカードを手札にします。


プレイの進行

前述の通りナポレオンチームと連合軍チームに分かれてゲームを行います。
1ゲームに当たり最大3戦行います。
1戦目でナポレオンチームが目的を達成すれば2戦目、
2戦目でナポレオンチームが目的を達成すれば3戦目を行います。
ナポレオンチームが負ければ、次のラウンドになります。
最初のリードは、ナポレオン側です。
反時計回りで配り役に近いナポレオンチームの1人が「行く!」か「来い!」を宣言します。
「行く!」と宣言すれば、自分が最初のリードを行います。
「来い!」と宣言すると、パートナーが最初のリードを行います。
最初のリード及び、最後のリードでジョーカーを出すことはできません
ゲームはマストフォローのトリックテイキングゲームになります。
リードされたスートがあれば、必ずそのスートを出します
リードされたスートがない場合は、切り札でも他のスートでも何を出してもかまいません
ジョーカーは最初のリード及び最後のリード以外であれば、いつ出してもかまいません。
リードでジョーカーを出すときは必ずフォローするスートを指定します
ジョーカーが出ている場合は、ジョーカーを出したプレイヤーがトリックを取ります。
ジョーカーが出ていない場合は、切り札のうち一番強いランクのカードを出したプレイヤーが勝ちます。
ジョーカーも切り札も出ていない場合は、リードされたスートのうち、一番強いランクのカードを出したプレイヤーが勝ちます。
トリックで取ったカードのうち絵札(A,K,Q,J)があれば、全て表向きにして自分の脇に置きます。
それ以外のカードは捨てカードになります。捨てカードは配り役が回収します。
10トリック終了後、ナポレオンチームが絵札を9枚以上獲得しているかを確認します。
絵札を9枚以上取っていれば、2戦目になります。
2戦目,3戦目
配り役は1戦目と同じプレイヤーが行います。
ナポレオンチーム、連合チームは1戦目と同じチームになります。
1戦目で切り札のAを持っていたプレイヤーがパートナーに2枚カードを渡します。
渡し方はまず1枚渡して、そのあともう1枚渡します。
パートナーは渡されたカードを手札に加えた後、Aを持っていたプレイヤーに2枚カードを渡します。
カードを渡した後、Aを持っていなかったプレイヤーは切り札を宣言します。
また2戦目、3戦目の場合、「十六」、「逆十六」の宣言が出来ます。
「十六」。「逆十六」については後述します。
2戦目の時は、ナポレオンチームは絵札8枚以上獲得することが目的になります。
2戦目で目的を達成すれば3戦目になります。
3戦目の時は、ナポレオンチームは絵札9枚以上獲得することが目的になります。
ナポレオンチームが目的を達成できなかった場合、または3戦目まで終わった場合。
次のラウンドになります。


得点の計算

得点計算は第3戦まで終わるか、ナポレオンチームが失敗した時に行います。
1戦目、2戦目ともに1点ずつ獲得します。
3戦目でナポレオンチームが勝つとボーナス点1点が加点され、計2点になります。


スコンク勝ち、逆スコンク勝ち
ナポレオンチームが連合軍チームに1枚も絵札を取られずに、目的枚数を達成するとスコンク勝ちになります。
スコンク勝ちになると得点にさらに1点追加されます。連合軍チームはさらに-1点になります。
逆に連合軍チームがナポレオンチームに1枚も絵札を取られずに、
目的達成阻止に成功すると、逆スコンク勝ちになります。
この場合は連合軍チームに得点にさらに1点追加されます。ナポレオンチームはさらに-1点になります。
十六(ジュウロク)、逆十六
2戦目、3戦目にナポレオンチームが宣言することができます。
宣言するには連合軍チームに絵札を1枚も取られず目的を達成してなくてはなりません。
この宣言は16枚全ての絵札を取ると成功になります。
宣言し成功すると、得点にさらに8点追加されます。
宣言して失敗すると-16点になります。
逆に連合軍チームがナポレオンチームに1枚も絵札を取られずに、
目的達成阻止に成功していれば、「逆十六」宣言をすることができます。
この宣言は16枚全ての絵札を取ると成功になります。
宣言し成功すると、得点にさらに16点追加されます。
宣言して失敗すると-32点になります。

ゲームの終了

ゲーム終了は決められていません。
10ラウンドが適当と思われます。

このゲームでは配り役まで得失点するとゆう変わったゲームです。
また2,3戦目では必ずしもナポレオンチームの手札が良いとは限りません。
運の要素が強くなりますが、なかなか面白いゲームです。
ゲームに参加しない「配り役」こそが一番一喜一憂するゲームだと思います。

ローカールルール


なかよし村では「ジュウロク」、「逆ジュウロク」を1戦目で行えるようにしたそうです。
またカードの渡し方を以下の表のように変えたそうです。
上記のローカルルールを、本来のルールにいれて良いと思います。


バリエーションゲーム

ゴニンカンのバリエーションとして、4人でプレイする「ヨニンカン」、
3人でプレイする「サンニンカン」があります。
こちらも機会があればいずれ遊んでみたいと思います。


参考URL
ゴニンカン ルール
ゴニンカンやろうぜ!
ボードウォーク・コミュニティ
クレオソフト

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